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それの何が悪いのだろうか。診療報酬引き上げと“祝杯報道”に感じる違和感

  • 5 日前
  • 読了時間: 4分

2026年度診療報酬改定を巡り、一部メディアで「診療報酬大幅引き上げ決定後に日本医師会幹部がお座敷遊びで祝杯をあげていた」と報じられました。

しかし、私は率直にこう思います。

それの何が悪いのでしょうか。



診療報酬引き上げ=医師だけが儲かる話ではない

まず大前提として知っていただきたいことがあります。

今回の診療報酬改定は、

  • 医師の収入を増やすため

  • 開業医を優遇するため

だけに行われたものではありません。


医療現場では現在、

  • 看護師不足

  • 医療事務不足

  • 技師不足

  • 介護人材不足

  • 物価高騰

  • 光熱費高騰

  • 医療材料費高騰

が深刻化しています。

全国で病院の赤字経営や閉院も相次いでいます。

今回の改定は、

医療を維持するための最低限の措置

という側面が非常に強いのです。


医療現場は想像以上に過酷である

多くの医師は毎日、

  • 命に関わる判断

  • がん告知

  • 救急対応

  • 家族への説明

  • 訴訟リスク

  • クレーム対応

と向き合っています。

外来では1日に100人近い患者さんを診ることもあります。

1つの判断ミスが、

患者さんの人生を左右することもあります。

常に大きな責任を背負いながら働いている職業です。

そのような人たちが仕事の後に食事をすることまで非難される理由があるのでしょうか。


医師は高級店に行ってはいけないのか

報道を見ていて感じるのは、「医師は質素であるべき」という空気です。

しかし考えてみてください。

経営者は高級店に行ってはいけないのでしょうか。

弁護士は高級店に行ってはいけないのでしょうか。

上場企業の役員は高級店に行ってはいけないのでしょうか。

もちろん違います。

それぞれが自ら働いて得た収入の範囲で食事を楽しむことは自由です。

医師だけが特別に批判される理由はありません。


芸者を呼ぶことは悪なのか

今回の記事では、「芸者を呼んだ」ことも強調されています。

しかし芸者文化は日本の伝統文化の一つです。

芸者さんも立派な職業です。

飲食店も芸者さんも、

お客様が来なければ成り立ちません。

もし高級料亭に医師が行くことを問題視するなら、

そこで働く人たちの仕事そのものを否定することにもなりかねません。

私はそちらの方が失礼だと思います。


問題は会食ではなく医療政策である

本来議論すべきなのは、

  • 診療報酬は適正なのか

  • 社会保障費はどうあるべきか

  • 医療崩壊をどう防ぐのか

  • 人材不足をどう解決するのか

という政策論です。

ところが、

「料亭で会食していた」

「祝杯をあげた」

という部分だけが切り取られる。

それで本質的な議論になるのでしょうか。

私はそうは思いません。


医療を支える人たちにも休息は必要だ

医師も看護師も医療従事者も人間です。

24時間働けるわけではありません。

家族もいます。

趣味もあります。

仲間と食事をする時間もあります。

むしろ、

そうした時間があるからこそ、

翌日も患者さんのために働くことができます。


医療を守れと言いながら、医療者を叩く矛盾

最近の報道を見ていると、「医療崩壊が心配だ」

と言いながら、医療従事者の待遇改善には否定的な意見も少なくありません。

しかし、待遇改善も認めない。

休息も認めない。

食事も認めない。

それで医療だけは守れ。

それは無理があります。


私たちはもっと本質を見るべきではないか

今回の報道を見て感じたのは、

医師会を擁護したいわけでも、

政治的な立場を支持したいわけでもありません。

ただ、

「誰かを悪者にするための記事」になっていないか。

そこに強い疑問を感じました。

医療を支えているのは、

医師だけではありません。

看護師、薬剤師、技師、事務職員、介護士、清掃スタッフなど、多くの人たちです。

診療報酬改定は、その人たち全員の生活と医療提供体制を守るためにあります。


結論

医療制度の透明性は必要です。

診療報酬の議論も必要です。

しかし、

医師が食事をしたこと

料亭を利用したこと

芸者を呼んだこと


それ自体を問題視する報道には大きな違和感があります。

医療崩壊を防げと言いながら、医療を支える人たちの待遇改善や休息まで批判する。

その先にあるのは、誰も医療を担いたがらない未来かもしれません。



それでは、誰がこの国の医療を守るのでしょうか。

監修:株式会社ドクターエージェント

 代表取締役 金田 一成

医療モール開発

・医療DX支援

・医療機関経営支援

・人材採用支援を通じて、地域医療の持続可能な発展に取り組んでいます。

株式会社ドクターエージェント

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