ハローワーク求人後の「無料求人広告」に注意|高額請求トラブルの手口と対処法

ハローワークに求人を掲載した直後、
「ハローワークの求人を見ました」
「無料で求人広告を掲載できます」
「費用は一切かかりません」
といった営業電話がかかってきた場合は注意してください。
実際に、無料求人広告を申し込んだ後、無料期間終了とともに自動的に有料掲載へ切り替わり、多額の広告料金を請求されるトラブルが発生しています。
これは単なるインターネット上の噂ではありません。
厚生労働省・ハローワークも、「求人広告掲載時のトラブルについて(無料掲載後の高額請求など)」として正式に注意喚起しています。
結論|「無料求人広告」の電話が来たら、その場で申し込まない
最も重要な対策はシンプルです。
電話営業で「無料」と言われても、その場では申し込まないでください。
特に、
「FAXを送りましたので、署名して返してください」
「無料なのでデメリットはありません」
「とりあえず掲載しておきます」
「○週間は完全無料です」
といった説明を受けた場合には注意が必要です。
問題になるケースでは、「完全無料」ではなく、
一定期間だけ無料 → 解約しなければ自動的に有料契約
となっていることがあります。
ハローワークの求人を見て営業電話がかかってくる
典型的な流れは次のとおりです。
① 企業・医療機関がハローワークに求人を掲載する
② 民間の求人広告会社から電話がかかってくる
③ 「無料掲載できます」と営業される
④ FAXやメールで申込書が届く
⑤ 「無料なら」と考えて署名・返信する
⑥ 数週間経過する
⑦ 無料期間終了を理由に有料契約へ移行
⑧ 突然、求人広告料金の請求書が届く
ハローワークの公式注意喚起でも、電話で無料求人広告の案内を受け、FAXで契約したところ、申込書の下部に「○日経過後は有料掲載へ移行する」と小さく記載されており、気付かないまま多額の広告料金を請求された事例が紹介されています。
「ハローワークの求人を見ました」と「ハローワークからの電話」は違う
ここは非常に重要です。
営業担当者が、
「ハローワークの求人を見て電話しました」
と言ったとしても、
ハローワークから電話しているとは限りません。
ハローワークの求人情報を見た民間会社が営業している可能性があります。
そのため電話があった場合には、
「御社はハローワークですか?」
「厚生労働省またはハローワークから委託を受けていますか?」
「会社名、法人番号、所在地、代表者名を教えてください」
と確認することをおすすめします。
「無料」という言葉だけで判断してはいけない
求人広告の営業で最も注意したいのが、
「無料」という言葉です。
確認しなければならないのは、
「最初から最後まで無料なのか」
それとも、
「一定期間だけ無料なのか」
という点です。
厚生労働省・労働局も、求人広告を利用する際には、
広告料金掲載期間無料掲載期間終了後の料金解約方法
などを事前に確認するよう注意喚起しています。
特に「2~3週間無料」には注意
労働局の注意喚起では、無料掲載期間終了後、2~3週間程度で自動的に有料掲載へ移行し、多額の料金を請求される事案も紹介されています。
そのため、
「2週間無料です」
「3週間無料です」
と言われた場合は、
「無料期間終了後はどうなるのか」
「何もしなければ契約終了なのか」
「自動的に有料になるのか」
を必ず確認してください。
FAXを返すだけでも注意
「契約というほどのものではありません」
「無料掲載なのでFAXだけ返してください」
と言われる場合があります。
しかし、そのFAX用紙のタイトルが、
「掲載申込書」
「求人広告申込書」
「契約申込書」
などになっている場合があります。
スタッフが、
「単なる掲載確認書だと思っていました」
としても、相手側が契約成立を主張してくる可能性があります。
FAXを返信する前に、
料金・期間・自動更新・解約条件
をすべて確認してください。
求人広告会社から請求書が届いた場合の対処法
もし、
「無料だと思っていたのに請求書が届いた」
という場合には、慌てて支払う前に事実関係を整理してください。
保存すべきものは次のとおりです。
・申込書・利用規約・請求書・FAX・メール・営業担当者とのやり取り・電話録音・着信履歴・実際に掲載された求人ページ・相手企業の法人情報
さらに、
いつ、誰が、どのように「無料」と説明したのか
を記録しておくことが重要です。
相手に「契約成立の根拠」を求める
請求されたからといって、すぐに、
「分かりました。支払います」
と回答する必要はありません。
まず、
「有料契約が成立したとする根拠をご提示ください」
「有料化について、いつ、誰が、どのように説明したのか示してください」
「当社が同意した契約書・規約・申込書一式をご提示ください」
と確認します。
可能であれば電話だけではなく、メールなど記録が残る方法で行います。
「無料と聞いていたから絶対払わなくていい」とも断定できない
一方で注意したい点があります。
企業・医療法人などの事業者同士の契約では、
「無料と聞いていた」
というだけで、すべての契約が自動的に無効になるわけではありません。
申込書や利用規約に有料化について明確に記載されている場合など、個別事情によって判断は変わります。
したがって、
請求書が来た=必ず払う
でもなく、
無料と言われた=絶対払わなくてよい
でもありません。
勧誘内容と契約書面の両方を確認することが重要です。
高額請求を受けた場合は弁護士へ
ハローワークも、高額の請求を受けて対応に困っている場合について、弁護士などの専門家への相談を案内しています。
特に、
・数十万円以上を請求されている・何度も督促電話が来る・弁護士名義の請求書が届いた・法的措置を取ると言われた・裁判所から書類が届いた
場合には、早めに専門家へ相談してください。
裁判所から届いた支払督促や訴状については、単なる請求書と同じように放置してはいけません。
ハローワークの求人票で営業電話対策も可能
ハローワークでは、
「ハローワーク以外の事業者からの営業はお断り」
「求人掲載の営業はお断り」
などの文言を求人票へ記載することが可能と案内しています。
また、一定の条件がありますが、インターネット公開時に採用担当者の氏名や電話番号などを非公開にする方法もあります。
営業電話が多い企業は、管轄のハローワークに相談するとよいでしょう。
企業で決めておきたい「求人広告営業4原則」
社内では、次の4つをルール化することをおすすめします。
1.電話営業では求人広告を契約しない
2.「無料」と言われても契約条件を確認する
3.FAX申込書を担当者の判断だけで返信しない
4.広告料金、自動更新、解約期限を決裁者が確認する
求人担当者だけでなく、代表電話を受ける受付・事務スタッフまで共有することが重要です。
よくある質問
Q. ハローワークの求人を見た営業電話はハローワークからですか?
必ずしもそうではありません。
ハローワークで公開されている求人情報を見た民間事業者が電話をしているケースがあります。
Q. 「無料求人広告」は詐欺ですか?
無料の求人広告サービスそのものが詐欺というわけではありません。
ただし厚生労働省・ハローワークは、無料と説明しながら後日請求書が届くケースや、無料期間終了後に自動的に有料化して多額の料金を請求される事案について注意喚起しています。
Q. 無料と聞いていましたが請求書が届きました。払う必要がありますか?
個別の契約内容によります。
申込書、利用規約、営業時の説明、電話録音などを確認し、有料契約が成立しているのかを判断する必要があります。
高額請求の場合は弁護士などの専門家への相談を検討してください。
Q. 解約期限を過ぎたと言われました。どうすればいいですか?
まず契約書・申込書・利用規約を確認してください。
あわせて、有料化や解約期限について営業時にどのような説明が行われていたかを整理します。
まとめ
ハローワークへ求人を掲載した直後、
「無料で求人広告を掲載しませんか?」
という電話が来た場合には注意が必要です。
厚生労働省・ハローワーク自身が、無料掲載後の自動有料化や多額の広告料金請求について注意喚起しています。
大切なのは、
「無料」という言葉だけで申し込まないこと。
料金、掲載期間、自動更新、解約条件を書面で確認してください。
そして身に覚えのない、あるいは認識と異なる請求書が届いた場合には、慌てて支払う前に、
「何を契約したのか」「有料になる説明を受けていたのか」を確認することが重要です。狙う検索語は「ハローワーク 無料 求人 詐欺」「ハローワーク 求人広告 高額請求」「無料求人広告 請求書」「求人広告 無料 自動更新」です。
