病院・医療法人業界のM&Aの特徴
- 7月21日
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医療法人は、株式会社のように株式を発行する法人ではありません。そのため、一般企業のM&Aで広く用いられる「株式譲渡」や「株式交換」によって、そのまま経営権を移転することはできません。
病院・医療法人のM&Aでは、主に次のような手法が用いられます。
M&Aの手法 | 概要 |
合併 | 2つ以上の医療法人を1つの法人に統合する方法 |
出資持分の譲渡 | 持分あり医療法人において、出資者が保有する財産権である出資持分を譲渡する方法 |
事業譲渡 | 病院や診療所など、特定の事業に関する資産・設備・契約などを他の法人へ譲渡する方法 |
出資持分とは
出資持分とは、医療法人へ金銭などを出資した人が、その出資額に応じて保有する財産上の権利です。
ただし、出資持分の譲渡だけで医療法人の経営権が自動的に移転するとは限りません。実際のM&Aでは、社員や理事、理事長の変更なども含め、法人の運営体制を適切に引き継ぐための手続きが必要になります。
また、現在の医療法人には、大きく分けて「持分あり医療法人」と「持分なし医療法人」があり、法人の種類によって利用できる承継方法や税務上の取り扱いが異なります。
医療法人特有の規制にも注意が必要
医療法人には非営利性が求められており、剰余金の配当などは認められていません。さらに、病院や診療所の運営には、医療法をはじめとする法令に基づき、医師・看護師などの人員配置、施設・設備、開設許可などに関するさまざまな基準が設けられています。
そのため、病院・医療法人のM&Aでは、一般企業の財務・法務調査だけでなく、次のような医療機関特有の項目についても確認することが重要です。
医療法人の定款や社員構成
出資持分の有無
役員・管理者の変更手続き
病院・診療所の開設許可や届出
保険医療機関の指定
人員配置基準や施設基準の充足状況
行政指導や返還請求などの有無
病院・医療法人のM&Aを円滑に進めるためには、法人の種類や許認可、地域医療との関係などを踏まえ、医療業界の制度に詳しい専門家と連携しながら検討することが大切です。
