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【令和8年度診療報酬改定】眼科・歯科にすでに通院中でも算定可能?医療機関連携強化加算をわかりやすく解説

  • 3 日前
  • 読了時間: 6分
令和8年度診療報酬改定に関する「疑義解釈資料の送付について(その12)」で、

眼科医療機関連携強化加算および歯科医療機関連携強化加算

について、医療機関にとって重要な取扱いが示されました。

令和8年度診療報酬改定に関する「疑義解釈資料の送付について(その12)」で、

眼科医療機関連携強化加算および歯科医療機関連携強化加算

について、医療機関にとって重要な取扱いが示されました。

今回のポイントは、

患者がすでに眼科や歯科へ通院している場合でも、医学的な必要性に基づいて定期的に情報提供を行えば、年1回継続して加算を算定できる

ということです。


今回の疑義解釈は何を確認している?

今回の質問は、

患者さんがすでに別の眼科や歯科へ通院している場合に、

その医療機関へ診療情報提供書などを使って患者情報を提供したとき、

眼科医療機関連携強化加算または歯科医療機関連携強化加算

を算定できるのか、という内容です。

これに対して厚生労働省は、

患者がすでにその眼科・歯科へ通院中であっても算定可能

としました。

ただし、重要な条件があります。

それが、

「医学的な必要性に基づく情報提供であること」です。



新しく紹介する患者だけが対象ではない

これまで医療機関によっては、

「すでに眼科へ通院している患者なら対象外では?」

「歯科に通っている患者へ改めて情報提供しても算定できないのでは?」

と考えていたケースもあるかもしれません。

今回の疑義解釈では、

すでに通院中かどうかは問題ではない

という考え方が明確になりました。

つまり、

内科などで継続診療している患者について、

「この患者は眼科にも通っている」

「歯科にも通院している」

という状況でも、

医学的に情報共有する必要があるのであれば、加算算定の対象になり得ます。


ポイントは「医学的な必要性」

ここが一番重要です。

単に、

「とりあえず毎年情報を送っておこう」

というだけではなく、

患者の診療上、眼科や歯科との連携が必要である

という医学的理由が求められます。

例えば、

  • 糖尿病患者の眼科受診状況を共有する

  • 糖尿病網膜症の管理のため情報連携する

  • 抗凝固薬・抗血小板薬を使用している患者について歯科と情報共有する

  • 骨粗しょう症治療薬を使用している患者について歯科治療との連携を行う

  • 全身疾患の状態を歯科医師へ共有する

といったケースが考えられます。

重要なのは、

情報を送ることそのものではなく、患者の治療に必要な連携かどうか

です。


毎年1回、継続して算定できる

今回の疑義解釈で特に注目したいのが、

「同一患者に対して年に1回継続して算定可能」

と明確にされた点です。

つまり、

一度情報提供したら終わりではありません。

患者の状態を継続的に管理していて、

翌年も医学的に必要な情報提供を行うのであれば、

翌年も改めて算定することが可能

です。


例えば糖尿病患者ではどうなる?

非常にわかりやすいのが糖尿病患者です。

糖尿病患者では、

  • 内科

  • 眼科

  • 歯科

それぞれの診療科が連携することが重要です。

例えば内科で糖尿病を管理している患者が、すでに眼科へ通院していたとします。

内科から眼科へ、

  • HbA1c

  • 血糖値

  • 糖尿病治療内容

  • 合併症の状況

などを診療情報提供書で伝えることで、

眼科側も患者の全身状態を把握しやすくなります。

このような場合、

患者がすでに眼科へ通っていても、医学的必要性に基づく情報提供として加算算定が可能

ということになります。

そして翌年も必要な情報提供を行えば、

年1回、継続して算定可能

です。


歯科との連携でも同じ考え方

歯科についても考え方は同様です。

例えば、

骨粗しょう症治療薬を使用している患者が歯科治療を受けるケースでは、

使用薬剤や治療状況について歯科医師との情報共有が重要になる場合があります。

また、

抗凝固薬を服用している患者の抜歯などでも、

処方内容や全身状態の情報共有が求められることがあります。

こうした場合に、

患者がすでにその歯科へ通院していたとしても、

診療上必要な情報提供を行えば加算の対象になり得る

ということです。


「紹介」よりも「連携」が重要

今回の疑義解釈から見えてくるポイントがあります。

この加算は、

患者を新しく眼科・歯科へ紹介することだけを評価しているわけではありません。

むしろ、

複数の医療機関が情報を共有しながら、患者を継続的に診療すること

を評価する加算と考えたほうがわかりやすいでしょう。

つまり、

「紹介したから加算」

ではなく、

「必要な医療情報を共有して連携したから加算」

という考え方です。


医療機関の実務ではどう対応する?

実際に算定する場合は、次の点を意識しておくとよいでしょう。


① 患者が眼科・歯科へ通院しているか確認する

患者の通院先を確認します。

すでに通院中であっても問題ありません。


② 情報提供の医学的必要性を確認する

その患者について、

なぜ眼科や歯科との情報共有が必要なのかを明確にします。


③ 診療情報提供書などを作成する

患者の診療状況がわかる文書を用いて情報提供します。


④ カルテに情報提供の理由を残す

レセプト審査や個別指導を考えると、

「なぜ今回情報提供を行ったのか」

という医学的理由をカルテに記録しておくことが重要です。


⑤ 年1回の算定状況を管理する

同一患者については年1回のため、

前年の算定時期も含めて管理しておく必要があります。



ドクターエージェントの考察

今回の疑義解釈で重要なのは、

「通院中だから算定できない」という考え方が否定されたこと

です。

今後の診療報酬では、

1つの医療機関だけで患者を完結して診るのではなく、

複数の医療機関・診療科が情報共有しながら患者を管理すること

がより評価される方向に進んでいると考えられます。

特に、

  • 糖尿病

  • 高血圧

  • 骨粗しょう症

  • 心血管疾患

  • 抗凝固療法中の患者

  • 高齢者

などでは、

眼科や歯科を含めた多職種・多診療科連携が重要になります。

今回の加算は、

単なる紹介状の作成を評価するというより、

「患者の診療情報を医療機関同士で定期的に共有する文化」を診療報酬で後押しするもの

と考えると理解しやすいでしょう。


特にクリニックでは「年1回の連携」を仕組み化できる

実務上は、

対象患者をリスト化しておくことも有効です。

例えば、

糖尿病患者↓眼科通院の有無を確認↓毎年1回、必要に応じて情報提供

という流れを院内で仕組み化できます。

同様に、

骨粗しょう症治療患者↓歯科通院状況を確認↓必要に応じて情報提供

といった管理も考えられます。

重要なのは、

加算を取るために情報提供するのではなく、患者管理に必要な連携を行った結果として加算する

という考え方です。


まとめ

今回の疑義解釈その12では、眼科医療機関連携強化加算・歯科医療機関連携強化加算について、重要な取扱いが示されました。

ポイントは次のとおりです。

① 患者がすでに眼科・歯科へ通院中でも算定可能

② 医学的な必要性に基づく情報提供であることが必要

③ 診療情報提供書などを用いて情報提供する

④ 同一患者について年1回算定可能

⑤ 翌年以降も必要な情報提供を行えば、継続して年1回算定できる

つまり、

「すでに通院中だから対象外」ではありません。

大切なのは、

患者の治療上必要な情報を、眼科・歯科と定期的に共有しているか

という点です。

令和8年度診療報酬改定では、こうした医療機関同士の連携がますます重要になっています。


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