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診療報酬改正2026 地域包括医療病棟入院料の見直し

  • 5月2日
  • 読了時間: 5分

更新日:6 日前

令和8年度診療報酬改定で何が変わるのか

令和8年度診療報酬改定では、地域包括医療病棟入院料の施設基準が見直されます。

今回の改定の目的は、高齢者の中等症までの救急疾患を、地域の病院がより幅広く受け入れられる体制を整えること です。

特に重要なのは、次の4点です。

  1. 平均在院日数の見直し

  2. ADL低下患者割合の見直し

  3. 重症度、医療・看護必要度の見直し

  4. 救急搬送患者の受け入れ評価の強化


結論:地域包括医療病棟は「高齢者救急の受け皿」へ

これからの地域包括医療病棟は、単なる回復期・地域連携病棟ではありません。

高齢者の救急搬送を受け入れ、早期に治療し、リハビリ・栄養・退院支援まで一体的に行う病棟 としての役割がより明確になります。

つまり、今後は

救急を受ける力高齢者を診る力ADL低下を防ぐ力早期退院につなげる力

が評価される時代になります。

主な改定ポイント

1. 看護職員配置は10対1へ

改定後は、看護職員配置として

10対1配置7割以上が看護師

という体制が求められます。

高齢者救急や中等症患者を受け入れるためには、一定以上の看護体制が必要という考え方です。


2. リハビリ・栄養管理体制の強化

多職種配置では、次のような体制が求められます。

常勤のPT・OT・STが専従で1名、専任で1名常勤の管理栄養士が専任で1名

これにより、入院直後から

リハビリ栄養管理嚥下評価ADL低下予防退院支援

を同時に進める体制が重要になります。


3. 重症度、医療・看護必要度の基準が見直し

改定前は、

A3点以上、A2点以上かつB3点以上、C1点以上

などが基準でした。

改定後は、

A2点以上、C1点以上

が基準となります。

さらに、基準該当患者割合は

必要度Ⅰ:19%必要度Ⅱ:18%

へ見直されます。

救急搬送患者の受け入れ状況も評価に影響します。


4. 平均在院日数は高齢者割合に応じて調整

改定前は平均在院日数が 21日 でした。

改定後は、

20日を原則 としながら、85歳以上の患者割合が2割増えるごとに+1日 されます。

目安は以下の通りです。

85歳以上が2割以上:21日85歳以上が4割以上:22日85歳以上が6割以上:23日

高齢者は退院調整に時間がかかるため、現場実態に合わせた見直しです。


5. 在宅復帰率は80%以上

地域包括医療病棟では、退院先も重要です。

改定後も、

在宅復帰率80%以上

が求められます。

ここでいう在宅には、自宅だけでなく、一定の施設や居住系サービスも含まれる場合があります。

大切なのは、入院中から早期に退院支援を開始し、地域へ戻す流れを作ることです。


6. ADL低下患者割合は7%未満へ

ADLが低下した患者の割合は、

7%未満

が基準となります。

ただし、85歳以上の患者割合が2割未満の場合は、従来どおり 5%未満 です。

これは、入院によって高齢者の身体機能が落ちないよう、早期離床・リハビリ・栄養管理を強化する狙いがあります。


7. 救急搬送後の患者割合は15%以上

改定後は、

救急搬送後の患者割合15%以上

が求められます。

これは非常に重要です。

地域包括医療病棟は、今後ますます高齢者救急の受け皿 として期待されます。

届出区分と点数

地域包括医療病棟1

主な届出対象は、

急性期総合体制加算一般病棟入院基本料特定機能病院、専門病院入院基本料

などです。

点数は、

3,117点〜3,367点

です。

地域包括医療病棟2

主な届出対象は、

急性期総合体制加算急性期病院A・B入院料特定機能病院、専門病院入院基本料

などです。

点数は、

3,066点〜3,316点

です。

医療機関が今すぐ行うべき対策

1. 救急搬送患者の受け入れ実績を確認する

まず確認すべきは、

救急搬送後の患者割合15%以上を満たせるか です。

救急隊、地域包括支援センター、介護施設、在宅医療機関との連携を強化し、紹介・搬送ルートを整える必要があります。


2. ADL低下を防ぐ仕組みを作る

入院後すぐに、

早期離床リハビリ介入栄養評価嚥下評価退院支援

を始める体制が重要です。

ADL低下は、単なるリハビリ部門だけの問題ではありません。看護師、医師、リハビリ職、管理栄養士、MSWが一体で取り組む必要があります。


3. 高齢者割合と平均在院日数を分析する

85歳以上の患者割合によって、平均在院日数の基準が変わります。

自院の入院患者について、

85歳以上が何割いるか平均在院日数は何日か退院調整に何日かかっているか

を早めに確認しましょう。


4. 多職種配置を見直す

地域包括医療病棟では、リハビリ職と管理栄養士の配置が重要になります。

特に、

PT・OT・ST管理栄養士退院支援看護師医療ソーシャルワーカー

の連携体制を整えることが必要です。


5. ホームページで地域包括医療病棟の役割を発信する

病院のホームページには、次の内容を明記すべきです。

高齢者救急の受け入れ救急搬送後の入院対応早期リハビリ栄養管理退院支援在宅復帰支援地域の診療所・介護施設との連携

これにより、患者家族だけでなく、紹介元医療機関、介護施設、ケアマネジャーにも伝わりやすくなります。





最強まとめ

令和8年度診療報酬改定により、地域包括医療病棟は、

高齢者救急を受け入れる病棟ADL低下を防ぐ病棟リハビリ・栄養・退院支援を一体で行う病棟地域へ戻すことを前提とした病棟

へ進化します。

これからの病院経営では、急性期と在宅の間をつなぐ地域包括医療病棟の活用 がますます重要になります。

病院は今すぐ、救急受け入れ実績、平均在院日数、ADL低下割合、重症度・医療看護必要度、多職種配置 を確認し、令和8年度改定に備える必要があります。


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